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ワンコ後藤

Author:ワンコ後藤
ワンコ後藤と申します。
町の変なモノを愛し、たいがい徒歩で移動します。
共立の社員であり、ホテルとその近隣を紹介します。

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ちょっとした旅の幸せ(ドーミーヴィラ伊豆山) その1
「近くて遠きは、熱海なりけり」 
微妙に顔が違うのだ ある朝、犬達が会議をしていた。
次のブログでの件だった。
「やっぱりさあ、伊豆山じゃね?お風呂変わったし」
「三年前に行った時から、だいぶ変わったよね」
「じゃそういうことで。今回、自分行くから。小ワンコさんとは一味違う取材をしてくるよ」 小さいワンコは、基本的にゴトーの分身である。でも、汝は我…に、して我にあらずなわけで、しかも3匹もいるのだ。とりあえず今回は「マメ」と呼ぶ。「ワンコ・マメ・ゴトー」がフルネームだ。

 2006.6.8〜9
 その日の朝は、最初から「何もかもイヤになる」風景から始まった。電車事故らしいがアナウンスが聞き取れない。駅を遠目から見た時も不穏な感じがしたが、ホームを埋め尽くす人達を見てガッカリした。自分もまたその人波の中の一粒なのだが、いつ乗れるとも知れぬ電車を待ち、チャンスと見たら遮二無二乗らねばラチがあかない。せめて絵だけは幸せなイメージで…CMの朝のラッシュの混み具合など生温い、時間遅れでさばききれない乗客がグツグツと煮詰まったような状態で、オイルサーディンだってこんな苦しくはないだろうというギューギュー詰めだ。「腕が抜けるー!アバラ骨が軋むー!他人のカバンの角が向こう脛に当たるー!!」ドアが開くと、ボンと中の人が弾け出るような感じで、また限界まで詰め込む繰り返し。乗り換え線のある駅になってようやく緩和されるが、それまでの間『もうお家に帰る〜!!』と心の中で叫び続けていた。それにつけても、いつになったら東京に着くのか。ゴトーはこの時点で、すでに身も心も疲れていた。
ぐったりだよ…(マメ) 東京から熱海まで、新幹線で小一時間。少しばかり休憩になったが、外に出ても心は晴れない。予定時間を大きくオーバーした11時ちょっと前の到着。そして、マメとゴトーの上を覆うのはドンヨリとした低い雨雲だ。ダメージはあるとしても、「熱海が近くて」本当に良かった…。
マ「どーするよ、これからぁ」
「うん、天気予報によると今日が[曇り→雨]で、明日が[雨]らしいから、今日中に大回りコースを歩いちゃおうか」ダメージ回復には、歩きが一番!…って、やっぱり変ですか。
 
 さて、熱海と言ったら「金色夜叉」っていう人は、――あんまり若くありませんね?(ニヤリ)ベタなギャグで「きんいろよまた」と読むってのがあるけど、ゴトーは世間のほとんどの人がその人をあんまり笑えない事を知っている。(身近な人リサーチの結果)
 「金色夜叉」の作者名、主人公名、どうして熱海の海岸で?と言う質問にパーフェクトに答えられる人は、かなり少ないと思う。ゴトーも伊豆山の仕事が入らなかったらきっと読まないままだと思うもん。当時は画期的だったのかもしれないが、はっきり言って読みにくい文体なのだ。夏目漱石もそれほど時代的に離れていないはずなのに、ぐっと「今の文章」に近くて読みやすい。声に出してもゴロがいいし。さて、難関を突破して読んだ「金色夜叉」の内容は、「風俗小説」なだけあって思った以上に「惚れたはれた」でグジグジしている人々の話だったりする。「それって…どうなのよ!」と感じるのは風俗的時代の差があるんだろうが、その当時は「世界の中心で愛を叫ぶ」か「電車男」かってくらいの大ヒット作なんだよね。(ちと古いか?)
何でここにあるんじゃろう?? 駅から海に向かって歩くのだが、ビックリするくらい近くの某ホテルの入り口に、筆塚がある。これが作者の「尾崎紅葉(おざき こうよう)」の筆を埋めたもので、弟子たちが作ったもの。尾崎紅葉は結構有名だと思うが、とりあえず正解者には30点。紅葉は35才と言う若さで亡くなってしまうから、「お宮の松」も言いだしっぺは紅葉じゃないんだよ。でも、その後も映画化されるのは決まってこのシーンが入る所なので、作品の名シーンの場所に行くミーハーお客さんで熱海経済も潤ったんじゃないかな。
24〜5歳になって、まるで駄々っ子だよ、貫一 細い道を選んでウネウネと坂を下って、「サンビーチ」という海水浴場に行くとその手前に、主人公の「貫一・お宮」像がある。これは正解者には各10点ずつ。有名すぎるものねぇ。
 じゃあ、何で貫一がお宮を蹴っ飛ばしているかと言うと、これが知らない人が多いのよう。だいたい、二人とももともと東京の人間なので、わざわざ熱海で別れ話をする必要がある訳なんだな。
「まあ、金剛石(ダイアモンド)」とか言われてもなぁ 大掴みに言うと、貫一は孤児でお宮の家の居候、お宮も貫一も美形同士で憎からず思っている間だった。幸い貫一はオツムのほうもよろしくて末は帝大を出て学士様かと言う学生だったので、お宮の両親も二人が結婚するのなら…と、思っていたところに金持ちからお宮に突然のプロポーズ!お宮は自分が美人な事を知ってたから、玉の輿も嬉しいけど、自分にベタぼれのイケメン貫一をあきらめるのもちょっと勿体無い。貫一にしてみたらお宮も自分にラブラブだと思っていたから面白くない。そんなこんなでお宮はちょっとノイローゼ気味になったので、両親は慌ててお宮を保養に出して、貫一に引導を渡した。諦めきれない貫一は追っかけて、東京の文化人には人気保養地「熱海」へ行くのだ! 凄い小さい箱だったんだって!当時は、新橋→小田原まで汽車で行って、そこから←人車鉄道と言うビックリな乗り物で4時間かけて行くのである。汽車が出来るまでは、人力車で2日かかったそうだ。貫一の執念が凄いってわかるでしょ?今ならグアム辺りまでこじれた彼女を追っかけてケンカするような感覚だとおもうのだが、あげくアッサリ振られて逆切れたとしても、下駄で女の子を蹴っ飛ばすのはどうかと思うぞ、貫一…。ここまで答えられたら50点!さあ、何点獲得できたかな?


旅日記 | 17:05:04 | Trackback(0) | Comments(2)